ここからは、私がこれまで経験してきた仕事や、その中で感じたことを少しずつ振り返って書いていこうと思います。
まずは、私が社会人になって初めて働いた会社の話から。
学生の頃から、私はコミュニケーションに苦手意識がありました。
アルバイトでも何度か叱られた経験があったので、「こんな自分が社会人としてちゃんと働けるんだろうか」という不安を抱えたまま入社しました。
そして実際に働き始めると、その不安は別の驚きへと変わっていきます。
まず驚いたのは、働く時間でした。
朝は8時前には会社に来て、仕事が終わるのは20時頃(後々エスカレートしていきましたが…)。
それが特別なことではなく、周りの先輩たちは当たり前のように働いていました。
しかも、多くの人には家庭があり、子どももいます。
「みなさん、本当にこんな生活を続けられるんだろうか。」
「自分もこんな働き方ができるようになるんだろうか。」
当時はそんなことばかり考えていました。
でも、不思議なことに1年ほど経つと、自分もその生活に慣れていました。
もちろん楽だったわけではありません。
それでも、人は良くも悪くも環境に慣れていくものなんだと、そのとき初めて実感しました。
もう一つ驚いたことがあります。
私は入社前、「研修でしっかり教えてもらえて、仕事のマニュアルも用意されているんだろう」と思っていました。
ところが実際は、先輩について仕事を覚えるOJTが中心でした。
「マニュアルは?」
と思ったのですが、そこでようやく気づきます。
マニュアルは、誰かが作らなければ存在しないという、ごく当たり前のことに。
学生の頃は、授業の資料も、テスト範囲も、ある程度は先生が準備してくれていました。
でも社会人になると、自分たちが「準備する側」になります。
仕事をしながら、新人を教え、資料を作り、お客さんにも対応する。
そんな忙しさの中では、「マニュアルを完璧に作る時間がない」という現実もあります。
学生だった頃は、用意された資料に対して「ここが分かりづらいな」と思うこともありました。
でも社会人になってからは、「分かりやすいものを作りたい」という気持ちはあっても、時間や仕事量とのバランスを取らなければならないことを知りました。
「準備してもらう側」と「準備する側」。
立場が変わるだけで、見える景色はこんなにも違うんだと感じた出来事でした。
社会人1年目は、「仕事を覚えること」だけではなく、「社会の仕組みを知ること」の連続だったように思います。
当時は毎日必死で、目の前のことをこなすだけでした。
でも今振り返ると、あの頃に感じた違和感や驚きは、社会人としての最初の大切な学びだったのかもしれません。


